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チェンジオブワールド

脚本・演出 鄭 光誠
出演 渡部大稀 / 中島礼貴 / 飯田來麗 / 関根優那 / 三輪翔志 / Tmy / 中島一博 / 西村美咲 / たはらひろや / 三嶋悠莉 / 宮本朋実 / 椎名実乃里 / 瀧 航大 / 伊月萌子 / 高橋 巧 / 中川絵美 / 長瀬広臣


※感想が不親切、というかメモだから意味不明
※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な部分も有り

***
いじめられっ子だった悠斗といじめっ子の龍司は、あるきっかけで体が入れ替わる。知らなかったお互いの見ていた世界を見ることになる。

いじめていた側といじめられていた側が入れ替わるというのはだけは把握していたのですが、最初から悠斗と龍司が取っ組み合いを始めて、それも悠斗が防衛のために仕方なくという訳ではなくて、かなり勝ち気というか負けん気のあるいじめられっ子だな・・・というのが最初の印象だった。喧嘩のシーンはお互いにキレがあって、今まではこう殴るふり?蹴るふり?みたいな喧嘩のシーンはよく見たことがあるけど、本当に戦うという感じなんですよね。なんで現代学生の話に殺陣の担当の方がいるんだ?と思っていたんですが納得。
渡部さんはアクロバットができるのを知っていたので、動きが良いのはそのせいかなと思っていましたが、相手の龍司役の方もそういう系の舞台経験を踏んでいる人なのかもしれない(知らない←)見た目が良いので、経験ありそうですが。
そういう訳で、悠斗がいじめられている役?というのは最初から違和感があった。ただ、後から、彼がいじめを受ける場面を見たら、かなり正義感あふれる子だったらしい。優等生と呼ばれていたけど、勉強ができるだけのガリ勉系優等生ではなく、何でもできるリーダータイプの優等生だったんだろうな。でも、なら、なぜあんなにビクビクしていたのか、もちろん、これまで身体的精神的な暴力を受けてきて、上下関係ができてしまったからというのもある。でも、その彼のいじめられっ子になるシーンで、彼は龍司におどされて守ろうとした幼馴染の智子を殴ろうとする。それは偶然にも先生がやってくることでせずに済んだけど、もし、そうでなかったら、完全に思いっきり殴る直前だった。そこで彼の信念というか、正義というか、そういうものがずたぼろになってしまったんじゃないだろうか。だから、あんなに卑屈というか卑下するような人間になってしまった。殴ろうとしたときのギリギリの迷い自分がやらなければもっとひどいめに会うという苦悩、自分だけでは彼女を殴ることを止められなかった無力さへの絶望。あのシーンは一気に舞台の深度を深くしたと思う。
無力さを痛感することによって人格に影響を与えたのは、悠斗と入れ替わった後の龍司もそれに近いものがあって、暴力だけが彼を支えてくれたのに、悠斗になって手足の長さも力足りなくて、ぼこぼこにされて、彼の自信は打ちのめされボロボロになる。だから、一時大人しかった。
奏矢が龍司は本当はかっこ悪いことをしない、舎弟のような翔太や光一だって弱くて見向きもされなかった彼らを見捨てず、一人だった恋人のめぐみの相手もする。なら、なぜ、悠斗に智子を殴らせるような卑怯なことをさせるんだ。そういうならもっとかっこ悪くないところを見せろよとは思った。でも、あれは、智子をいじめていた恋人のめぐみの味方をしていたのだろうか。恋人の自分が彼女のみかたにならないといけないと思ったのか(悠斗に智子のなんなんだと聞いていたから)それとも、暴力でしか解決できなかった自分に対して、違う方法で守ろうとする悠斗に対して、いらだちがあったのか。一人の人を放っておけないのか、と思い当たった直後にちゃんと龍司の中の悠斗がそう言っていた。
奏矢はかっこいいキャラなんだけど、それが役と演出のお膳立てなのかそうでないのかがわかりづらいのが個人的に残念だったなあ。もっと感情見せる役だったら、それが役者さんの力なのかがわかるのに。相手のトドメをさすところがスマートにスカッとするくらいにかっこいいんですよね。動きが良いというのもあるけど、そこできれいに落とすという演出の要素もあったから、判断できない(苦笑)
知っているのが渡部さんだけだったんですが、いつもかわいい系キャラばかりやっていたので、もしかしたら別の雰囲気も見れる?と思ったら、ガンとばすのとか結構様になっていて、目で威圧している感じとか、でも、ひょんなところで笑いを取ってくるところとか、さっき書いた回想部分でめちゃくちゃ深く穿ってくるところとか、予想以上に引き出しが多くてびっくりしている。これを見ると逆に小柄なだけでかわいい系キャラだけしか振られないのもったいないなあと思う。これを機に幅のある役柄が来ると良いけれど。
龍司役の人もたぶんこういう役は珍しいのかな?でも、澄んだ目で遠く見ているのとか、LINEにたぶん相手を黙らせるようなことを送って、爽やかに笑っていくのとか良かったと思う。ビクビクした感じはちょっとあまり腹落ちしてない感じはあるけれど。もともと悠斗はビクビク臆病な役というよりは真面目で礼儀正しい子が正しいのかなと思ったりするから、いじめられっ子という言葉に引っ張られている気もする。それは脚本もかな。いじめられっ子という最初の設定に引っ張られているけど、実は書いている内に悠斗はそんなキャラじゃなかったと書き手側が気づかされたという感じを受ける。
めぐみももろに暴力やお金を奪うようないじめよりも、悠斗が智子を殴ろうとするところを動画で撮ろうとするとか、高圧的に翔太たちや悠斗に怒鳴りつけるくらいがしっくり来て、誰かを傷つけるよりも、誰かを下において自分を上だと感じる行為が彼女にとってはしっくり来るんだろうと思う。
翔太と光一は、暴力を遊びやゲーム、自分の価値を誇示する道具として見ているから罪悪感はあまり感じない。誰かを傷つけているというのがないからそこまで違和感はないかな。だから、自分たちの行為に罪を感じた時に、どうすれば良いのかわからずに泣き叫ぶしかない。聡と忠吉は愛すべきバカたち。途中まではその抜けた行いで笑いをとる存在だけれど、龍司たちが自分たちの行いに罪を感じた後は、今まで笑いをとっていたその行動すら愚かしすぎて可哀想になってくる。彼らはまだ罪を知らない。自分たちがやっていることをまだ本当に理解していない。
翔太と光一も本当はいい子なんだろうと思う、ボランティアの人の抱えるごみがくずれそうなのをとっさに支えてあげて、とっさの行動の性質が現れる。自分たちを認めてくれる存在だと思い始めたボランティアの人たちに否定されて、自分たちの行為を見守っていたリーダーに来ないでくれと言われて、自分の居場所をもとめて孤独だった頃に逆戻り。喧嘩が強くなればそこから抜け出せるはずだったのに、そのせいで居場所を失う。
リーダーが頭を深々と下げている姿が懇願ではなく、本当に彼らに謝罪をしているように見える。リーダーも本当は彼らに手を差し伸べるべきだと思っている、自分がそうだったから。でも、彼の守りたいもののために龍司たちがいると壊れてしまう。明日香のように強くなれない、そんな不甲斐なさと守りたい切実さ。
チカや優も似たところがある。龍司たちを否定するつもりはない。見守っていこうとする心の余裕がまだあるし、だんだん認めてきてもいた。だけど、彼らは教師である真壁のように子どもたちを守る義務もそうしようという思いもそこまであるわけじゃない。もっと守りたい存在がある。ボランティアの瀧子はずっと一貫して龍司たちには否定的だったけれど、どうして、助けられた?芳美や千秋かな?も彼らを否定するのかと思えば(でも、千秋のもう無理かも・・・という言い方がなんかありそうだなあという感じがあった)あの1回だけではなく何回もやっていたんだな、そりゃそうなるわ。彼らは彼女たちは、龍司たちへの接し方は違えど、被害者で、加害者の彼らの行いを忘れない。
明日香は乱暴なところはあるけど男勝り?ともちょっと違って、パワフルというか強い信念があるんだろうなと思う。一人でゴミを片付けてくると走っていく感じは力強くて、翔太たちにトングで指して命令している姿とか嫌な感じがなくて凛々しくてかっこいいなと思う(笑)
智子は優等生の悠斗に合った清純派の少女だけれど、彼女も彼女でいじめられっ子という感じはないから、そういうきれいな愛されている部分にめぐみも苛立ったのかな。悠斗が智子を殴れずに苦しんでいるのを怯えながらもうなずいて見せるのとか健気だなと思う。
最後はどうして笑わせる方法を漫才にしてしまったんだろうか(苦笑)笑わせるの質がそうじゃない感。悠斗の小説を使った何かで感動させるとかそういうのはだめなの?途中で無関係なギャグシーン入れて笑いを取る作品がはびこる中、これまでちゃんとストーリーに組み込まれた形で笑いをとってきたの良いなと思っていたのに(そのせいで作風が軽くなってしまったのは否めないとは言え)なんで最重要なそこでその方法とっちゃうんだ?というのが最大の残念なポイントですが。
動きにちゃんとストーリーとキレがあると、変なネタを入れなくてもちゃとコミカルで面白いし、朗々と語らせなくても魅せるシーンになるんだと思える作品でした。
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Author:幸橋
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ボイスドラマ・ドラマCD作品の感想メイン(時々舞台など)

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※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な感想が多くなる傾向があります

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