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※感想が不親切、というかメモだから意味不明
※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な部分も有り

***
大学のボードゲームサークルで友達ができずにいた古幡に友達になろうと声をかけてきた伊地知月美、彼女は他人の嘘が見えるという。そんな彼女が失踪し、サークルの部室には怪文書が残されていた。

観たのは、Bチーム。
なぜ観に行ったのかと言われれば、主演の布施さんが前観た舞台で気になったから(気になった役者さんはもう一度観に行くようにしている)詳細見たら、ブディストホールって行ったことないしなあとか、話もきになるなあとか、まあ、あ、民本さんがいると気づいた時点で予約してましたけど、そんな感じ。なので、そこまで期待して行ったかと言えば、そういう訳でもなく、ものは試しくらいな気持ちだったんだけど、ノーガードでぶっこまれた気がする……

最初のシーンがどこにでもある大学サークルの1シーンで、主人公の古幡は引っ込み思案で、気にしいで騒いでる仲間の中に入っていけない。未練たらたらに彼らがランチに行くのを見送る。もう一人輪の中に入っていかない伊地知は彼女が選んでそうしている。どこか冷たそうに見えた彼女は、彼をゲームに誘って、嘘が見えるという秘密を明かして、先程までのぶっきらぼうな感じから一転、可愛らしく笑う。
ダンスに入る前、そこで主要な彼らのキャラクター性がスッと入ってきたような気がした。少なくとも古幡と伊地知に関しては。あまりない感覚、じわじわと理解するのはよくあるけど。世界に入り込んだ、というよりも、舞台の世界と現実の世界が重なった、多少のズレを残して近似値で重なる、みたいな感覚。現代劇だからなのかどうなのかわからないけど。でも、胸がぞわぞわした。違和感がある時は近い感覚はあるけど、ここで、なんでこんなにぞわぞわして、じっとしていられない気持ちになるのかがわからなかった。
古幡はたどたどしい引っ込み思案……な訳ないよなあと思ったら、やっぱり、自身の部屋では違って、強気に出られる家族の妹舞には上からものを言う。内容はやっぱり仲良くなれない陰口を言われるとかうじうじした内容だけれど。気弱じゃない。視線の圧が強すぎる。根暗な言葉と声の奥にぞわぞわの原因がある。
私自身の性質が彼と近しいという意味もあるけど、前半部分はたぶん彼の感覚に同調していたんだと思う。そして、これは狙っているのかどうなのかわからないけれど、この規模の舞台で出す声量じゃないのでは……という違和感。声量の問題というか、やたら響く。だから、少し声を張るだけで声がワンワン頭の中で響いてうるさくて、それを大学生のノリだからみんな声を張って、常に音が騒がしく響いていて。それが古幡の感覚に近いような気がした。うるさくて神経を逆なでする。彼は親しくなれない劣等感を馬鹿騒ぎをする彼らを見下すことで紛らわせようとしていた(本当はその中に入りたいのに)
彼の躁の気があって、おとなしかったかと思えば、突然、感情がめちゃくちゃに発散されることがある。でも、どちらかというと騒いでいる時の方が、ある意味は安心した。胸の中の言い表せないざわつきは少なくともなかった。でも、逆にこわくはあった。伊地知が失踪した時に、何か知ってるのかと聞かれていや!と叫ぶ感じにぞわっと寒気がした。彼女が嘘がわかるというのをサークルメンバーが知らなくて、その秘密を自分だけが知っていることへの優越感。
伊地知をさらった後が、これまでのおどおどした感じとは違う刺々しい態度だけど、逆に安定していて、その変化で彼が犯人だと確信する。感情の制御が狂っていて、なんだか、もうこのまま駄目で落ちていくのかなと思ったら、空木の同性の枷丘が好きだという悩みを知って、自分以外の人に目を向けて、空木も苦しかったんだという彼は呆けているのに一番優しくてつきものが落ちた感じがした。
最初、どうしてサークルメンバーはこんなにうるさいのかと思っていたけど、本当は、枷丘は少しふざけが強い面があるけど、ずっと良い人だったし、枷丘と空木の空気感はこの年の男の子の友人同士にしては優しい穏やかな空気感で、笑って生きてくれればだっけ?どちらも相手に対してそんなことを思っていて、彼らが騒がしい面倒な男子学生と思っていたのは古幡の視点だったからなんだろうか。彼の視点を離れるとワンワン響くのっぺりした騒ぎの向こうの彼らが見えてくる。
ダンス部の3人だって、古幡はまるで彼らが嫌がらせをしてきたかのように言っていたけれど、むしろ、君ら大学生?と思うくらいに理性的に話ができて、落ち着いている。彼らに問題があるようになんて見えなかった。古幡に歩み寄ろうとさえしていた。だから、最後に謝ってもう一度彼らとやり直せるのがやっぱり一番うれしかったかな。あそこが特に泣きそう。
伊地知はたぶんうるさい喧騒のようなサークルメンバーの中で、彼女だけ古幡の世界では静謐で、心地よかったんだと思う。書き方は悪いけれど、この規模感にあった演技というか、こじんまりした自然で素朴なという感じの演技だなと思う。使い分けをしているのかはわからない。でも、ニコッと笑うところはやっぱり喧騒の中で安らぎだった。嘘が見える、人間の汚さが見える、そこに古幡は同族意識というか、この人なら理解してくれるはずという依存を感じていたのかもしれない。でも、伊地知が望んだのはそういう傷のなめあいじゃない。
空木はなんだか知った人の演技に似ていて、神経質なくらいに演技プラン立てるタイプ……とも違う気はするけど、全体的なバランスが良いキャラクターではあるなあと思う。最初は他の人に比べて薄味だけど、するっと入ってきて、良い感じにグループに収まる人で、途中はジェンダーで苦しんで、最後、秘密を告白した後はふっきれたのか、可愛い系の男の子になっていて、案外いろんな顔を見せてくれたように思う。まあ、好きな人の前では可愛らしく甘えたいですよね(笑)
花は見るからに誤解を受けそうな強気ギャルだけど、空木のこともあっさり受け入れているし、具体的に解決のために小西を引っ張ってきたり、人気のない喫茶店を無碍に出来なかったり、きつい物言いで誤解を生むけど、そこまで突き放せる人間じゃない。喫茶店の二人は笑い担当であり、緩衝材だよね。明るくするだけなら小西だけでも良いかもしれないけれど、彼だけだと明後日の方向に行って戻ってこなさそう。
会長とその先輩の木島と斉藤のやりとりは多少コメディチックにして緩和はさせているけど、当初はやっぱり不快ではあった。まあ、それが狙いではあるんだと思うんだけど。言うことを聞くのが当たり前だと高圧的に命令にするのはやはり不快。会長も実は最初はそんなに好きなキャラではなかった、君にも事情はあるんだと思うけど、その事情を人に押し付けるなと思う。でも、追い詰められていたのは彼が本来は責任感のある人で、サークルの会長ってだけでさ、渡辺の死も、伊地知の失踪もあんなに自分のせいだって思い悩む必要なんてなかった。でも、そうは思えないから逆に恐れて、遠ざけようとした。最後に木島にへりくだるのではなく、対等に優しく話しかけた時の木島の反応が可愛いなあと。こういう強気な女性ほど乙女だったりするものだけど。突飛な行動をするキャラだったけど、若い人が多い座組で、こういう振り切れる行動とれる人は貴重なんだろうなと思う。でも、相方の斉藤役の方が初舞台だったという挨拶聞いてやっちまった感のある表情をしたのがハイライトな気が(笑)
会長への加藤、空木への佐々木への喝の入れ方がそれぞれ男前なんですけど、こんなことを書くのはどうなんだと思いつつ、脚本家はMなんだろうかと(苦笑)これでふっきれるのか君たち。
小西は惹きつける魅力のあるキャラではあった。立ち位置的に美味しい役だった。もちろん役者さんの話し方、間のとり方がスッと目をひくというのはある、声も特徴的だからちょっと変わった役とか合うよね。だけど、たぶん見た目が良かったので、この辺りの役どころは十八番なんじゃないかなと思う。もう少し違った役どころで実力が見たいなあ、なんて思ったりしてしまう。
渡辺はもう故人だから、想像の中の人ということもあり、多少の美化というか女神のような雰囲気がある。共に苦しんで歩いているというより、救いとして現れる象徴のような。嘘が見えるという嫌厭される事情にも物怖じしない。でも、嘘をつかないという非現実的なきっとこれからを生きていく伊地知のためにはならないような選択ではなく、嘘にも価値のある嘘があると教えてくれる存在。嘘それ自体というよりも、その奥にある優しい思い。信じてないからではなく、ただ伊地知と楽しい時間を過ごしたいから、家庭の事情を話さなかった優しい嘘。
最初に言ったちょっと迷惑かけても許してくれて、やり過ぎたら叱ってくれる、それが友達。面倒くさくて、迷惑をかけるだけで、生きていく価値なんてない彼にとっては許しの言葉。それが最後に戻ってくる。だから、伊地知は友達になろうと彼に言って手を差し伸べた。
舞はずっと古幡のぐちを聞かされて、多少は邪魔だなというそぶりはしつつも、だいたいは話をちゃんと聞いていて、こんな兄が面倒くさいと思わないんだろうかとずっと思っていた。だから、彼のせいで苦労してきたと言った言葉は本当だと思う。古幡は家族を責めたけど、家族からすればそっちがめちゃくちゃにしたんだと思っている。それでも、見捨てられない情がある。小西の言うように血のつながりのせいなのかはわからないけど。小西はたぶん底辺の生活の中で血の繋がり、生き別れた妹だけが、希望だっただろうから血の繋がりに余計に期待している可能性はある。
ぞわぞわの原因の多くは古幡だっただろうと思う。それは彼の本性が見え隠れしていたからと、自分にもここまででなくても見に覚えがあるから。だから、この舞台の世界も入るというよりも重なるという感覚に近かったのかもしれない。だから、相互の理解と認識が見えて、古幡が囲まれていた霧が晴れた先が優しい世界で良かったなとは思う。
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Author:幸橋
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