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かわいいチャージ’19

劇団人間嫌い

【作・演出】
岩井美菜子(人間嫌い)

【出演】
浦田すみれ
青山美穂(劇団世ふかし)
金田一佳奈(ひとりぼっちのみんな)
たなべ
一美
星澤美緒
二宮咲(ガソリーナ)


※感想が不親切、というかメモだから意味不明
※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な部分も有り

***
前に人間嫌いさんの舞台を見た時はテーマは結婚だった。結婚したいしたくない、結婚という切り口で様々な女性の生き方、ものの考え方をそれはもう自傷行為さながらナイフで割いては笑って、でも、最後は一滴温かさを垂らすみたいな話だった。
だから、このかわいいチャージも似たような作風なのかな?という感じはしていた。
ただ、舞台がメイドカフェだから目が痛い(苦笑)
私はそこまでかわいいが重要ではないし、見た目のコンプレックスもあったから、鈴奈側の人間だと思う。あそこまで「かわいい」を毛嫌いはしていないけれど、最後に言ったかわいいは姉という言葉が全てで。たぶん可愛い姉は皆に愛されて、その姉と比較されて育って、だから、かわいいはコンプレックスそのものだからあんなに過剰反応するんだろうと思う。まあ、後は就活中だからコンプレックスに加えてなおさら余裕がない。
店長は逆にかわいいが自分の存在意義そのものになっている節がある。でも、社会的にはそこまで地位が高い訳ではない仕事に負い目を感じつつ、どこか鈴奈に負けずに立っているのは、可愛くなくてはいけないという思いの他に、「可愛い」そのものへの価値と信頼と愛情があると思う。らぶはあけっぴろげにただただかわいいものが好きだと言っているけど、それに責任という年月の重さがプラスされたようなものが店長の「可愛い」への思いだと思う。だから、メイド服を自分が可愛いと思えない自分が着ることが許せない。それはわがままとかではなく、「可愛い」という自分の大切なものへの真摯で誠実な思いだ。
だけど、エリカにとって「可愛い」はそこまでの価値がない。価値は認めていると思う。自分がビジネスウーマンとして生きる上での武器の1つであり、メイドカフェに来ると癒やされると言っているように心を満たしてくれるものの1つでもあるんだと思う。でも、それは愛玩動物を愛でるようなそれで、生き方そのものではない。そこに店長とエリカの考え方の大きな差がある。社会人として、そんな理由で休みを認められない。エリカの主張の方が社会的におそらく正しく、賛同する人が多いと思う。でも、正直、その生き方の方が「効率的」で「成功する可能性が高い」ってだけの話だ。迷惑をかけず、礼儀や義務責任を果たす。そうして信頼を積み重ねれば、特別優秀でなくても、生きやすい。そういう観点で正しい方法をエリカはこれまで選んできた。そういう意味での正しさに重きをおいてきた。だから、効率的ではない、信頼を崩す店長の行為を彼女の思考の枠組みでは理解できないし、間違っていると判断する。だから、平行線を辿る。
考え方としてはここあもエリカには近いんだと思う。美容を細分化して自分に一番適した組み合わせを採用して「可愛い」に最短にたどり着く。そうすれば、可愛くないよりは生きやすい。演じた役者さんが前も優等生というか、論理的思考で物事を判断する役柄だったんですよね(もっとコンプレックス強めだったけど)だから、それがこの方の癖なのか、単に役が似てただけなのか、特徴のある演じ方しますよね。「理解できない」をあからさまに示して、キチキチっと区切るように話す。何だか人形みたい。断言を多様する。相手の意図を組んでるように見えて、自分の考えは折らない。まあ、言っていることはだいたい正論なんだけど。だから、コンプレックスの塊の鈴奈は勝てない。みるくは勝とうとしてない。むしろ、うまく使っているという感じ。らぶは思考回路自体がここあと根本的に違うから会話ができない。だからここはらぶが苦手そうだな(笑)でも、話につきあったり、鈴奈を押し付けられてもちゃんと話したり、そういうところは人とコミュニケーションをとる事自体は否定、拒否してない。レパートリーが少ないだけで。店長に傘を届けに来た鈴奈を優しいと評した時、彼女の柔らかさを見た気がする。その後に議論にならなくてもそこで素直に自分のことだと思えず、お世辞だと思ってしまった鈴奈は結局ここあには勝てなかったんだろうと思う。
かおるもそこまでかわいいに執着しないところから、自分に近いのかな、彼女を軸に物語を見ていこうかなと思ったけど、意外にそんなに近くもないなと思う。それは最後に自分は女の子だからと言った一言で、そこが決定的な差なんだと思う。
彼女がメイドをやると言った時男前だなと思った。でも、そういうことじゃない。
私がかおるでも、もしかしたら、今日一日は自分がメイドをするという結論は出したかもしれない。恥ずかしいし、ずっとはやれない。でも、店としてそれが一番なら、まあ、やっても構わんくらいの。でも、かおるはもっとポジティブな意味で、「かわいい」メイド服を捉えている。みるくやらぶのようにかわいいものに囲まれていたいというわけではないけど、自分のかわいいと思う気持ちは大切にしたいんだろう。
そういう意味で、らぶのかわいいは敵じゃない味方だという言葉をもしかしたら一番体現しているのかもしれない。
「可愛いは味方」それがこの話の真実なんだろうと思う。どういう付き合い方をするかは人それぞれだけど、可愛いは敵じゃなくて力をくれる味方。そう思えば、もっと肩の力を抜いて可愛いと付き合える。
らぶの「可愛い」への信望度合いは狂気じみているけど、ああいう根拠?理由?のないただひたすら「好き」という気持ちは、結局、一番強い。正直、最初は苦手なタイプだと思った。だから、メイドカフェに来た鈴奈が彼女につかまった時はご愁傷様(笑)と思ったものだけど、どうしてか正論を言っているはずの鈴奈が劣勢になって、どんどんコンプレックスからの苛立ちや攻撃的な発言に変わっていって、だけど、らぶは悲しそうにすることや困ることがあっても、鈴奈の攻撃に攻撃で返さない。純粋に自分の味方である「可愛い」を理解して欲しいだけ。媚びるとかそんなのではなく、可愛いへの絶対的な信頼があるから揺るがない。ただ表面だけで騒いでいる訳ではないから。だから、最終的に彼女が「可愛いな」なんて思ってしまったのは、私も負けたんだと思う(勝ち負けじゃないけどさ)
エリカがみるくがメイドカフェのバイトが彼氏にバレてひどいことを言われて傷ついたことをたかがそれだけと言った、そのことやエリカでも可愛いを利用することに鈴奈がショックを受けていて、結局、自分を肯定してくれる、自分と同じ考えの人が社会で価値を持って成功している、だから、自分は正しいと思いたいだけだったんだなって。

何が幸せなのかわからないが、捨てられないものがある。
みるくだって、将来の不安がある、このままメイドカフェでバイトしていても先はない、若さと女であることを売り物にしている、わかってはいるけど、捨てられないものがある。かわいいものに囲まれたこの場所にいる幸せがある。
捨てられないもの、自分にとって幸福なもの、それを自分自身で選ぶしかない。それは「可愛い」に限ったことではない。
機械的で敵作りそうなここあや猪突猛進の感情型らぶどちらとも問題なくコミュニケーションがとれるそのスキルはすごいと思うけどね。らぶの若いさに対して嫉妬心もなく、店が若返ったよ、良いね、可愛いねと(直前に過度な接触があったにも関わらず)言えるの良い子だな!?と思うし、女性の多い現場をまわすにはすごい有能な気がするんだが。

みんな言いたいことわかる、それぞれ主張したいことはわかる。
だから、こいつ特別嫌な奴だなと思うことがない。実はそれが一番の針。悪者がいないものほど、命題が自分に向かってくることはない。
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幸橋

Author:幸橋
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ボイスドラマ・ドラマCD作品の感想メイン(時々舞台など)

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※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な感想が多くなる傾向があります

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