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監獄談

@emotion presents Minipression CASE3

脚本 吉澤興紀
演出 門野翔

門野翔、名倉周、平野正和、斉藤有希、高野美幸、増本祥子、星澤美緒、松藤拓也、太立健、平塚正信

※感想が不親切、というかメモだから意味不明
※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な部分も有り

***
少々エンタメ系が入って、わかりやすい面白さがある、という作品なんだろうなという想定を先にしていた。その想定が間違っていたと思わない。
否定でも肯定でもなく、性質という意味で結構カチカチと決めた表現だなと思う。感情を成形することもなくぶん投げるような演技の真逆。こう笑えばこういう感情を持っているように見える、こういう間を、視線を使えば、こういう表現になる。後から確認すると劇団員さんに関して、それが顕著なところがあるなと思った。門野さんと名倉さんと斉藤さんかな。LEONをやっていた増本さんはああいうすでに作った感が強いキャラだから、演技の造りに関してはそこまで気にならなかったのかも。
カチカチしているというのは演出が細かく決めているということじゃなくて(決めてはいると思う、ドアの移動とか)演者の演技の感情の見せ方(キャラクター性という大きな括りではなく、もっと細かいもの)が「演じている」「作っている」感が強い。舞台の「自然」「不自然」を論じるつもりがないし、素人の私がそれをするなんて片腹痛い。そう感じたというだけ。でも、そのことになんとなく納得もした。特に門野さんはこれまで見た舞台では「見せるべきところを魅せる」感じがしていた。言葉を選ばないなら、鼻につくかっこつけ?実際、そういう時は大抵決まっていてかっこいいから文句はないんだけど。だから、この方が演出で主宰ならまあこうなるかというのも納得する。
そういう見せるべきシーンがないとただ収まりの良い型を作っただけになってしまうんだけど。他の見せたい役の強い光にかき消されることが多くて、だから、これまでそこまで目について光って見えたことがなかったんだけど(別に下手だと思ったことはない。ただ刺さりづらかっただけ)座付きの脚本家に、演出をご自分でされたから、やりたい見せ方ができたのかもしれない。
今作もそういうところがあった。大友なんて、八方味方がいない常磐を無条件に慕ってくれるから、観客としても好感度高いだろうし、ずるいなー、それをかっこよく演じるからなおさらずるいなー他の団員さんもしかり。
最近感情そのまんまぶん投げる系演技(演技?)が多かったから程度の差こそあれ、個々に見せ方を意識しているというのは、逆に自分の中では珍しいのかもしれない。この言い方とか間とか表情とか。にくいなーと思うことが多い。

常磐はは最初の就活の面接で失敗ばかりして死にかけの体は最初に書いたこんな風に笑えば良い、泣けばいいみたいなところがあった。最後の安藤をはめた時の高笑いなんて、悪人然としていて、まさにプリズンマンションの管理人という感じが、状況も合わせてスカッとする。結末というかシーンの造りとしては単純だけど、こういう単純な落とし方が一番効果的なのかもしれない。最後にマンションを取り壊そうとしていた安藤が犯罪者がゆえにやって来て受け入れてもらえるのは皮肉であり、優しい世界だなと思う。受け入れたのは社会に必要とされていないという感覚を味わった常磐だからというのもあるのかもしれないけれど。
大友は書いた通りというか、任侠のコミカルさ?とか、常磐を慕っている、多少男女間の思いもあるけど、それを隠すところがまた仁義というかけじめみたいなのとか、すっと渡したコーヒーみたいに疲れた時にストンと心に落ちる何かがあって、うんやっぱりにくいなと思う。漢として言えないのか、周りくどく言っているけど、結局、「寂しい」んだろみたいなのとか、素直じゃないのもかわいいな。
船越はあの安定してお腹真っ黒なのにニコニコしながら聞くからに口先だけのセリフでクスリを売って、子どもみたいに喧嘩して、彼の言う通り一般人として生活できるけど、なんとなくここに愛着持って居心地よくなってきたんだよなー仕方ないから手をかすかみたいな、ツンデレか!と言いたくなるところまでセットで予想できるのを予想通りにくる安心感が良いんだろうなと思う。途中でクスリが粉じゃなくなったなと思ったら、本気でラムネだったとは。
LEONはもうあの言葉遣いだろ。似非外人みたいな役はこれまで全く見てこなかったわけじゃないんだけど、船越の外面の良い時のテンションでカタコト日本語みたいなキャラや発音はっきりしているけどイントネーションがおかしいみたいなのが多かったから、発音が甘いのはなんか意外だったかも。常磐とめーたんが会話している時に職務怠慢だ、特定の住人を特別扱いしていると言っているのが、なんか気になって、……もしかして、LEONってめーたん気になってるんじゃ……と思ったら、本当に意識し始めてマジか……と思う。めーたんは十把一絡げに女の子が好きなだけなんだけど、人間としてさえ扱ってもらえなかったLEONからすれば女の子として扱ってくれるだけど、格別の扱いを受けてる感覚なんだろうな。優しくしてもらった感じなんだろうなあ。まさかめーたんの気持ち悪い女の子好きがこんな形で彼女とうまく噛み合うとは。
詐欺グループの3人組好きだなあ。緑は最初松藤さんとわからなくて、これまで野武士っぽい役しか見てなかったから、ぱっと見好青年にも見える若い青年とかこんな雰囲気できたんだーと(よく考えるとおいくつだ?)小型犬みたいにちょろちょろしている間に常磐の私物すってたと思うと、ぽんぽん返してくのが恐いやら可愛いやらで笑いだしたくなる。最初の登場は騒がしかったし、青にバカバカ言われるし、なんかよくわかりませーんみたいな雰囲気を出したりするけど、本当に素っ頓狂なバカって感じがしないんだよなあ。記憶力とかとは違う芯にある知性みたいなものは別に低くない気がしており、詐欺やるくらいだから本当は頭は悪くないんじゃないかな。ちょっとたぶん欠けている感覚があるだけで。人の不幸で食べる飯がおいしいとか本気で言ってるんだろうしな。
青はなんか根暗神経質で、ちょっと他人が苦手人見知りみたいな感じが可愛いな。だから、たぶん口が悪くてもそこまで根が性格悪いという感じがしない。常磐と最初に会った時も落ち着かない感じだったから君、コミュ障かと親近感が湧く。タブレットをいちいち拭いているのも神経質そうだなという気がする。常磐にくっついていた盗聴器をひょいととるのがかっこいい。
赤はなんだかんだ隣人との付き合いができる常識人の感覚も持っているんだと思う。でも、詐欺グループの女ボスと言われるとすごいキャリアウーマンっぽい鉄の女みたいな感じを想像するところがあるけど、雰囲気だけなら近所の面倒見の良いおばさん(おばさんなんて言いたくないけど)緑の専売特許だと思われたスリをいとも簡単に緑にできてしまうところが、青が言わなくても、確かになんでグループでやってるんだ?と思ったけど、そう指摘された時の赤の内心すごく取り乱している様が、青と緑は彼らの欠けた点を埋めてくれる赤を必要としているけど、赤も青と緑に気持ちの面で依存して、彼らのお陰で精神の安定をはかっているんだなと思う。身内を信じられなくなったらおしまいと言う彼女は信じられる誰かを欲しているのかもしれない。最初に安藤が来た時に詐欺にかけようとして安藤の歯牙にもかけない様に怒るでも悲しむわけでもなく変な顔をしていたけど、詐欺としてプライドを傷つけられたんだろうと思う。だから、彼を獲物にする。負けず嫌い。何をしたのか知らないけど、安藤の口座かな?細工してお金が、なくなっちゃったというのが、安藤の絶望を目の端っこにしながらも応援うちわでも振って、かわいい!と叫びたくなるかわいさ。
めーたんはただひたすらキモい(笑)というか、恐い?相手を害する気持ちはないんだろうと思う。でも、感情のコントロールができないから欲望の赴くままに異常行動に走る。部屋に常磐を連れ込もうとした時、見てるこちらもあれが自分だったらとすごい力で引きずり込まれるのを想像して恐くなった。観客にして身の危険を感じるとか相当だなと思う。
なんで常磐の持ってるレコーダーは普通なのに、安藤の持っているレコーダー作り物なんだ?と思ったら、めーたんが口に入れるせいかな。何の役割も与えられずそういう雰囲気を作ってと言われてやったのかな?安藤の後ろに立つ彼の雰囲気が例の身の危険を感じるやつだった。
安藤は奇怪な行動もたくさんあるんだけど、カバンからワイングラスとワイン?を出してめっちゃ上からどばどば入れたりとか、あ、でも、これもその一つだけど、今は自分のオンステージ、自分のためにあるみたいなじっとり?悠然?とした感じが、彼の特殊性なんだろうなと思う。緑っぽい(緑もそこまでじゃないけど)チカチカした騒がしさはないんだけど、なんか存在がうるさい(笑)おじさんはちょっと彼だけ中途半端かなと思う。演じている方よりも脚本の問題かな。他の役もそこまで面倒見よく、というか、懇切丁寧に彼らが何者であるか、どういった人物かという落とし所まで導いているわけじゃなくて、そのあっさり突き放した感が逆にしつこくなくて良いかなと思ったんだけど、おじさんに関しては、明確な固有名詞は出さなくても、落とし所は作ってほしかったかな。意味不明な圧力を安藤につきつけて引導渡すとか。脅かすだけ脅かして宙ぶらりんなんだよね、彼。引導に関しては、安藤を止めたのはプリズンマンションの人たちがやったことで、上から何か圧力がかかったみたいな水をさすのは嫌だというのなら、別に良いんだけど。せっかくちょいちょい意味深な視線や安藤への脅しとかにこやかな中にスパイス振ってくれていた分もったいないかなと思っただけ。

地味にプリズンマンションの日常を早回しでやっている部分が好きなんだよなあ。それそのものも好きだけど、時間の経過と常磐の中の思いの変化みたいなものがその後に感じられたから。服変わった影響もあるかもしれないけど。
セリフで数日しか経ってないとか本当に?と思うほど、結構距離のあったプリズンマンションとその住人が常磐の中で自分の居場所となっている感じがあったから。

安藤からすれば自分の証拠にしようとしたレコーダーすられるわ、癒着してヤクザには何かあるわ、携帯と腕だけ大友が持ち帰ってくるわ、お金なくなるわ、不憫ながらも、これまで彼が見下していたプリズンマンションの住人たちの問題行動に追い詰められるのが、不憫だったりスカッとしたり。こういうところまだまだ自分も単純だなと思うけど、角が引っかかって噛み合わないピースをちょっと回転させたらカチリとはまるみたいな気持ちよさがある。

最初に書いた演技方法もそうだけど、全体的に技工、構造、組み合わせみたいなものに興味があるのかな。演出も嫌に殺風景な舞台上だなと思ったら、ドアがいろいろ動いてしきりを作る。道を作る。壁を作る。だから、ピースを組み立てるみたいなイメージが湧く。

受付時間くらいには言ったのにもうすでに結構人が待っていて、愛されている劇団なんだなと思う。
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幸橋

Author:幸橋
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ボイスドラマ・ドラマCD作品の感想メイン(時々舞台など)

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※私的メモなのと気軽に聴きたいという理由から作品名だけの記事や感想が不親切な記事も多数
※感想が無い・雑でもご容赦下さい
※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な感想が多くなる傾向があります

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