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視聴note   泳いで。

2017_10_14 .Sat
舞台  
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キャスト:川島江里奈、大竹崇之、星乃はぐ、井藤あやほ、関口義人、羽田敬之

【注意】
※感想が不親切、というかメモだから意味不明
※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な部分も有り

■Sweet Home
川島さんが耳(猫かと思いきや犬)を付けて出て来た途端、私は見に来る舞台を間違えた?と思ってしまったけど、可愛いから許す(何をだよ)
そして、童謡の犬のおまわりさんにかけた感じの警官姿の犬のジャック。泥棒とポリスマンとはそういうことか。
どこかコメディのようなどこか微笑ましい感じの流れの中で、泥棒の方のララが本当は飼い犬で新たに来た犬とそりがあわず、飼い主をとられて出て来たことがわかるけれど、なんだか愛とは盲目に信じることと目を覆い隠す姿が印象的で、殉教者のようだった。
川島さんを見るとどうしてもデザートベイベーの印象が強いせいかそういうイメージがある。人の善なるものを信じて、それに殉じるような感じ。
だから、川島さんに似合い過ぎていて、でも、この物語には不似合い過ぎて、少し異様だった。
最後に本当はジャックには帰る家があって、迎えに来るご主人もいたけれど、ララの飼い主は引っ越し、もういないことがわかる。ララがいなくなってそのまま探しきれないまま引っ越したのか。それとも、ララが言うように本当に彼女を捨てたのか。
どちらにしろ、訳知り顔にやきもちかとか愛について語っていたジャックは道化でしかなかった。最後の間抜けにララの家があった場所を見る彼はそれを最後にはちゃんとわかったのかもしれませんね。自分が愛があることが当然のところにいて、ふらふら出て行っても帰れるけど、それが当然ではない人(犬)がいることを。

■絶体絶命
星乃さんの下着姿に初っ端からぎょっとしましたが、確かにネット配信とかしていそうな雰囲気がありますよね。可愛くて純朴そうな雰囲気がネット民に受けそうというただのイメージと偏見。ショートパンツの足を見てしまうのは仕方がないと思う。
大竹さんのいわゆるオタクで拙者とかござるとか変な言動と動きは、突き抜けてしまえばキャラが濃いので、もしかしたら演じやすいのかもしれませんが、その突き抜け感がすごいなと思います。好意を抱いた相手に対してのサーチ能力が高すぎて、一応悪用していないようですが、普通にストーカー。普通ではないですが、彼にも彼なりのルールの中で生きている感じはありますね。めちゃくちゃ手を服にこすりつけていて、傍目からみればおかしなこわい行動ですが、女の子に触る前に手を拭いていただけで、彼には礼儀だったんでしょうし。それでもタイトルの絶体絶命の通り女の子からすればめちゃくちゃ恐いですよね。その恐怖もだんだんと逆転して女の子の方が強気なもの言いになっていくのですが。
裸体を見せるのも、問題のある男と付き合うのも自分が生まれたこと自体が悪で罪で、その罪ゆえに罰している。ちょっと急すぎる気もしないではありませんでしたが、最後に恋人に愛されて本気で心配して駆けつけてもらったにも関わらず、窓から飛び出していく彼女は本気で怯えていて。でも、それが悲しく切迫したシーンであるのに、爽やかさというか爽快感があるのは星乃さんの持つ雰囲気なのかもしれませんね。なので、恐怖や悲しみや不合理よりもイメージとしてどこかへ飛び出す姿が印象に残ります。
だから、実はこれが一番私の中の白井さんのこれまでの作風のイメージに近い。

■追憶の虹
介護ヘルパー役の関口さん第一声が既に耳に残る声で、実は最初から声の演技してないのかなと思っていました。良い声だと思いますけど(現時点、調べてない)
ずっと気持ち悪さがある作品でした。老婦人の息子を探し出す介護ヘルパー、彼に恐らくは余命いくばくもない介護相手に会ってくれと懇願する。ずっとある謎はなぜ彼がそんなに必死なのか。人の良さから、人助けのため。でも、それは、彼が息子の母親と男女の仲である時点でわからなくなる。老婦人にとって息子が何よりも一番で、何をしてもどんなに尽くしてもそれが変わらないと言って益々わからなくなる。
偏見はそこまでないものの、老人との肉体関係があったとか、排せつ物の処理をしていたとかを聞けば気持ち悪さは募るけど、気持ち悪いのは彼が邪魔なはずの息子と自分の愛する女性を会わせたがるのか全くわからないこと。
でも、それは最後にわかる。本当の母親、のみのような心臓でこわがりな人、その人がやっとの勇気を振り絞って会いに行った時に息子は母親は死んだと突っぱねた。きっとそれで自分の命を絶った。その復讐のためにこんなに必死に介護ヘルパーは息子と灰になった母親を会わせたがった。死ぬまで息子のことを考えていたことを伝えて後悔するように。「親不孝者」その一言が言いたくて。
ここでの息子役は少し存在感は薄かったかもしれませんね、介護ヘルパーの発するものを受けるに徹していた感じがします。介護ヘルパーほど特定の「個」というものがなかった気はします。

■イナフ
簡単に言ってしまえば、産科の医者が昔の同級生の葬式に出て、未亡人となったその妻の中絶に関わる話。
なのですが、実はこの2人の感情がよくわからなくて、今のところ他の作品と比べて薄味な作品だなと思っています。外聞を気にして誰にも相談できずに東京で中絶をしようとする未亡人、それはわかるのですが、最後の悩むのは電車の中の間だけで良いと言っているのがどういう意味なのかとれていません。医者も医者なんだからよく考えるようにというのはわかりますが、それだけではない、彼女の夫で彼の同級生に対して個人的な執着がある。それは学校の人気者に対しての劣等感。これが彼に勝てる唯一のことかもしれないとは?やっぱり彼には叶わないというのはわかる。葬式で皆が泣くような、自分ももらい泣きしてしまうくらいにはやはり彼は人気者で周りから慕われる人だった、そうはなれない彼に敵わないなと思っている。彼の故人への思いが少々ふんわりぼんやりしている感じがします。それは未亡人も同じですが。子どもを産むことは彼とのつながりを残すこと、中絶は彼との関わるを断つこと。彼への思いと選択は無関係とは思えないのですが、未亡人にとって故人はどういう存在なのか。

■「聞きたい言葉はそれじゃないの。」
その言葉の通り、運命の人を探してもう廃業したけれども当たると評判の占い師のもとに来た女性は、運命の人はいないと言われる。
彼女の聞きたいのは有無ではなく、どうやったら会えるのかどういう人なのか。
これまでの井藤さんとは違うというのは包容力があって受け入れる優しさがあるのとは違う、あらがいたい、夢を見ていたい、それを否定するものを拒絶する部分なんでしょうね。運命は波のようですぐ飲まれるという占い師に対して、ただ流されるだけではなく泳ぎたいと。これがタイトルの泳いで。のもとなんでしょうね。良く悪くも人の良さが残りますね。ただ絶望するだけではない希望を残すところは井藤さんのまとう空気感なのでしょう。ただの嫌な女なだけではないというのは。ただ、少し薄っぺらい。諦めたくないという言葉がどこか空虚に響くのはどうしてだろうか……たぶん運命に立ち向かうよりも流された運命の中で幸福を見つけるタイプの人というイメージだからでしょうか。その環境、その人生を受け入れて幸福を見つけられるのが良さの人というイメージだから。
だから、最後に占い師の買った馬券が当たって、やはり運命は変わらないという暗示も好きだけど少し弱い。そうだろうね、と思うから。あの子は運命に抗えないし、勝つことも出来ないだろうと思うから。案外それも不幸ではないんじゃないだろうかと思ってしまうから。求めるものがないというのは悲しいことですが。

■楽しみな日
最初からびくびくしている女性は半年前に辻斬りでナイフで腹を刺されて重傷を負った人、相手の男性はおそらく救急車を呼んで彼女をある意味助けた人。
会話をしているのに、会話をしていないというのが印象。彼らの会話は常に一方的。ただただ苦しい苦しいと言い続けているだけ、受け取って慰めているように見せて、善良で良識ある人に見せているだけで、彼らの目的はどちらも同じ。苦しい、自分は苦しんでいる、だから、助けて欲しいと心に手負いがある相手に藁をもすがる気持ちで苦しいと言い続けているけれど、相手も自分の苦しさを言うのが目的だから聞いちゃいない、結局、会話にならない。
同種の人間のようでいて、明らかに違うのは、男性は元気な女性に会うことで、自分が助けられなかった罪悪感の塊だった女性の笑顔を見ることで、自分の苦しい気持ちを吐露して何も思わなかった訳じゃない自分も十分つらかったということで、半年前の事件を過去に出来てしまうということ。終わった事に出来てしまうこと。
でも、女性は違う。傷は残るし、恐怖でまともに外出もできない。彼女は半年前の事件を過去に出来ないし、終わった事に出来ないし、それは現在進行形。延々と平行線で終わらない会話じゃない会話はたぶん女性の諦めと男性のふっきりたい気持ちで終わった。
途中まではお互い自分の苦しさの主張だけで、相手の苦しさを自分と比べれ取るに足らないものとして扱っていることがお互い様だと思っていましたが、その違いに気づくとやっぱりより救われないのは被害者の女性の方なのかなとは思います。両親の労わりも友人の同情も彼女の心を救えなくて、だから、彼女は自分を救えるのは、あの日自分を助けてくれた人だけなのではないかと会いに来たんでしょう。あの日と同じように助けてくれるかもしれないという一縷の望みと自分がヒーローと思う相手になら嫌な自分にならなくて済むかもしれないという希望で。
でも、そうではなくて、彼は事件を過去のものにして現実の生活に戻りたいだけだった。実際に妻の迎えに去っていく彼はいつもの生活に戻っていったのでしょう。女性だけが過去に取り残されている。
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