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スターダスト・インフェルノ

ソラ 松田浩毅
1番 岡延明
カイ 渡部大稀
ニコ 琉河天
エマ 柴田茉莉
クイーン 三本美里
ホワイト 望月海羽
プリンス 新井裕士
ナイト 大野トマレ
フレックル 田代竜之介
リーダー 杉窪宏哉
眼鏡さん 星澤美緒
ドクター 篠宮穰祐
リカ 中島練

学園長 有田一章
先生 菅野英樹

フラテッロ 谷口博昭

脚本演出 渡辺流久里
演出補佐 諏訪康之
舞台監督 吉川尚志
西山みのり
舞台美術 吉田竜一(遊感工房)
照明 高野亜紀子
音響 筧良太
劇伴(劇中音楽) 永井カイル(ZIPANG ENTART)
映像 常光博武
撮影 石田光哉
桝谷昂洸
スチール撮影 石川桐子
宣伝美術 大川裕貴
ホームページ 小林聡
小林都
振付 丸水絵里子
アクション指導 紺乃鳳文
ミソジ@実に平凡なサラリーマン
スタンドイン 山室拓
制作 大橋博明
中島練
八木正嘉
当日受付 宮野風紗音
高山夏姫
総合プロデューサー 篠宮穰祐

【注意】
※感想が不親切、というかメモだから意味不明
※ネタばれ有り
※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な部分も有り
宇宙旅客機 アルカエフルクトゥス の乗組員となる為の学園での卒業試験、そこで主人公ソラを含めた乗組員候補生達はこの星と自分たちが何者かを知る。

現時点で観たのは、ゲネプロ(Aルート)→Dルート→Cルートの3つ。
初めてラストが分岐のある舞台。スペクテイターとして、当事者として、彼らの運命を観客が決めていくスタイル。
どんな物語でも傍観者であることを決め込んで、その枠から出ないことを決めた私にはある意味残酷なシステムだと思います。その姿勢を一度貫こうかとゲネプロでは投票しなかったのですが、それもまた何だか心がざわざわしてやめました。Twitterでも書いた全員生き残った時に私自身はソラをどう評するのか、それを知りたいと思ってしまった。観たいラストがあるなら、手を下さないといけない。

ソラは今もまだその印象だけど、寄る辺ない感じがする。どこへも行けない人。漂流している船、どこかに残る曖昧さ、決断の意志の欠如、そんな印象がする。皆を率いる明るいソラという少年がいる一方で、それがソラだとは思えない。
この物語はきっと登場人物が死ぬ時にその登場人物を理解することが出来る。死ぬには死ぬ理由がある。それはもう身もふたもないことを言えば、物語というものがそういう作りだということもあるし(登場人物の生死には物語の上で意味がある)、でも、この物語はそれにプラスして、死とは愛を知った時、人間に近くになる時、それはそれぞれの登場人物の本質が現れる時。だから、死なない人間はまだ何かを隠しているか、彼ら自身が自分が何者かに至ってないということ。
生きているまま理解するにはどうしたら良い。それがゲネプロを観て思ったことでした。たぶん私はいまだにソラがわからない。別にだから死ねと思っている訳では無い。だから、生きたまま理解する方法を教えて欲しい。まだそれには辿りつかないけれど。

昔が特にソラの寄る辺なさが顕著で、カイとユリに守られている。流されるだけの少年、脆弱で、怯えるだけで、自分では何も決めない、ただ、感情(恐怖)のままに動いているだけ、考えない。そういう意味では、ふとした1番の自分の頭で考えろという言葉は、彼には適切な指摘なのかもしれないですね。彼は考えない、流される、決める意志、決める覚悟、その理由となる「自分」が希薄。それとも、恐怖が勝っているだけなのか……愛する事に怯えている?愛した先生が変わってしまったから。
でも、最初のゲネプロがわかりやすかったですが、感情的な演技の瞬発力は一番ソラがあったかなと思います。全体像が分かる前の最初、キャラの呼び名すらつかない時は、本当に何がなんだかわからないし、キャラの判別に必死で、物語も染み込んで来ないし、そんな時に彼の感情だけは印象的だった。でも、最初は彼の慟哭が深く染み込んで来ないというか、理解に至らない。それが彼に問題があるのか、私に欠陥があるのかわかりませんが。

ソラと対照的に最初から意志があったのはカイだったように思います。学園長に助けを求めたのも、カイが最初だった。カイは逆に幼い時からぶれないなと思います。ソラとユリがいるのに、なぜかソラばかりを気にする、ソラばかりを守る、庇う。2人して縮こまる時、いつも上に被さるのは体格が劣るはずのカイの方。気のせいかもしれないけれど。ユリがいない今となっては、どちらにしろ彼の中心にいるのはソラの存在。
学園長に助けを求めたのもきっとソラのためなんだと思います。
この2人は依存関係だなとは思います。カイはソラを助けているけれど、彼もソラがいなければ行動の柱がない。最初から彼は様子がおかしかったけれど、そりゃあ、ソラへの対応を見る限り愛を知っていますよね。彼は最初からスカーブを発症していたということはないのかな、スカーブを発症した者の傍はスカーブになりやすい。だから、あの密室空間はスカーブになりやすかった。まあ、閉じられた空間はどうしても他者と近くなって、他者を個と感じやすくなるので、そういう理由からもスカーブになりやすいんでしょうけれど。
このまま書くとカイは登場人物の中でたぶん一番好きなキャラだったと思います。だから、近くで彼の死ぬ間際を観たくて、いつもなら壁際に座るのをCルートでは真ん中よりのところにいた(それが結果、ドクターの表情を見るのに役立った訳ですが)他の人もそうだけれど、彼が死ぬところは壮絶で、殺してくれとソラに頼んだのは、なんとなく理解できないではないけれど、その時のソラの固まり方。スカーブに発症したらみんな避けるのにソラだけは発症したカイにすぐに覆いかぶさって、殺そうとする1番の止め方も懇願して他の人が殺されようとしている時よりずっとずっと必死でなりふり構わなくて、そんなシーンの後に、そんなソラに殺してくれって。わかる、わかるけれど、なんて残酷な運命なんだろうと。

ドクターはCルートに至るまで、のっぺりしていてよくわからない人でした。まあ、死ぬシーンがあったからというのは多少ありますが(それによって妹への執着が明示されましたので)でも、それよりも先に書いたように場所を変えたことで彼の表情が見えるようになったのが大きい気がします。リーダーと話す時に声音はあまり変わらないのに、妹の話をする時だけどこか泣きそうで、彼女の夢と彼女を治したいというところだけ、嬉しそうで幸せそうな顔をする。3回目までずっとその顔をしらなかったよ。彼が感情を見せるのは、妹のこと(帰って彼女を治せるかどうかが関わって来る話題)と医者としての役割を意識した時(感染者が出た時)それ以外はあんまり感情を見せないし、動きもどこか皆とは違う自由さがある。例えば、フラテッロが話す時、皆、そちらに視線をやっているのに1人だけふらふら動き回っていたりとか。1番は意図的に単独行動をしたがったけど、ドクターは天然のマイペース人間なんでしょう。たぶん自分と一番似た人間なんだろうなと思ったので、どうしても彼の感情の在処が見たかったんですよね。感情が無いんじゃなくて表に出すのが苦手なだけなんだろうと思いますから。だから、観察してしまった。

ドクターが死ぬところはどちらかというとニコの豹変が気になります。こんな結末を望んでいない(うろ覚え)ルートも星が望まない結末だったはず。あの声は星の声?そういえば、学園長は彼女の声は人間である自分たちには聞こえないと言っていたけれど、あれは、学園長が言う彼女?星の声なんだろうか。
ニコは物怖じして、自分を出さないので、印象が弱くて、実は結構謎な部分が多くて、そういう意味で恐い子。ソラのことが好きだったのに、殺される以外では死ななかったですし(今のところ)何か裏があるのかなと思っていましたが、ホワイトが死ぬときは普通にスカーブに怯える動きをしていましたし、それでもホワイトを見離すことができずその場に留まるという普通の女の子でしたし。

でも、彼女に影響を多大に受けた人もいて、それが眼鏡さんですよね。動きが奇妙だからというのもありますが、何していて目に止まって、コミカルで、可愛い。おじいさんに友達が出来なかったと手紙を書いていましたが、ニコに友達だと言って貰ってすごくうれしそうで、肩を組んでいたのはきっとその前にソラが皆と肩を組んでいたのを真似したんでしょうね。友達とはこうするものだと。他にも友達としての行動を本の知識をそのまま使っているんだろうなという不自然な行動をして(背中押したり、突然女の子っぽい動きをしたり)、でも、それが彼女らしい。あ、でも、リーダーがフラテッロ直した時に背中ばんばん叩いていたのはあれは素ですよね。あの感じも可愛かったけれど。Dルートでは誰かを生かすために記録を残すと書いていましたが、彼女は何か真実に気づいたのか、ただ、何も残さないよりは役にたつだろうという意味で書き残しただけだったのか。彼女の残したものに意味はあったのか。

女性陣は皆可愛くて、エマはソラにあだ名つけてもらう時の変な名前つけられそうになってエマで良い!とか、パーティで最初1人だけ踊るところが本当に絵に描いたように可愛い女の子という感じで。でも、それと対照的に苦しみながら死にかけているところは鬼気迫るものがあった。表情豊かで(だからこそ、最初に死んでしまったんだけれど)1番に告白した時にそっぽ向かれて(本当はエマのCTH値を見てただけなんだけど)傷ついたり。最初コミュニケーションとれなかったドクターに近づいていったのも彼女だったように思う。良いお医者さんになるよとぽんぽん肩を叩く動作もなんだか可愛い。

彼女の恋していたのがフレックルで絵に描いたようなお調子者。彼の告白からノイズが入って、その行為、その思いが禁忌だとあの時から物語の中で匂わされていたんだろうと思う。エマに続いて、それよりも早く、愛と言う禁忌に触れた人。愛ゆえに幸福で、愛ゆえに怒り恨む。スカーブを発症して、それがうつるものだと知った時に、エマの思い人で、エマを殺した1番にうつるかなと向かって行った時、彼は笑っていたけれど、そこには明確な殺意があった。どうせ死ぬなら、エマを殺したお前も道連れだというような。それまでのひょうきんな彼を見ていた分、うつるかなの一言はぞっとして、それ以上に悲しい。死ぬ時にエマを呼んでいるのも軽そうに見えて、彼の一途さがよくわかる。ただ一途に好きだっただけで死ななくてはいけない残酷さ、理不尽さが迫る。

軽いといえば、プリンスもある意味軽いは軽いけれど、的確に質問をしたり、美しさとは何かを考えるよねといった言葉の端々に理知的な彼の側面を感じる。彼はいつも場面の切り替えに顔を出す。それぞれが好き勝手に話し出して収集がつかない時、誰も話し出せないような空気の時。それは彼の性質なのか、相貌失認症で、そこまで一般人ほど暗い表情から影響がないせいなのか。
彼の内面が出るのはBルートなのかな?とルート名を見て思っているのですが、現段階ならナイトを殺す時が彼の中身が見えるようで好きですね。嫌なお願いしに来たでしょと言った時の自分の役割を認識して諦めている感じ。愛さない、愛せない、だから、他の誰かよりも誰かを害することへの痛みが少ないはずだと誰もが、彼自身も思ってる。思いこもうとしている。
実はナイトもこのシーンが一番好きなんですよね。発症して自死しようとしたけれど、死にきれなくて、プリンスに殺して貰う時。まるで機械のようにクイーンに付き従う彼女ですが、一番最後がきれいだった。
愛しているのにずっと一緒にいられない、愛しているからずっと一緒にいられない、そんな矛盾が一番わかりやすい。でも、彼女の哄笑は病からなのか、それとも、愛を知った者の優位さを誇っているのか、生き残るけれど愛を知らないプリンスと殺されるけれど愛を知った彼女のどちらが幸せなのかと思ってしまうシーンです。

ある意味最後がきれいなのはホワイトもそうで、彼女はずっと笑い方がきれいだと思っていたけれど、それはきっと作ったきれいさだった。最後、発症した時には取り乱して言葉とは裏腹に自分を避けるニコを糾弾したけれど、リカにはその身を案じて、離れるように言ったし、ニコにだって本当はひどいことを言いたくないのに言ってしまった慟哭の叫びがつらい。なぜ優等生のホワイトがリカを気にかけるのかと思ったら、彼女もリカと同じ出身で、本当は一番似た者同士だった。最後にリカも発症しているのを見つけて、本人以上に嘆いている彼女はリカが言うように汚くなくて、きれいなんだと思います。

リカは悪ぶっていますが、人の良さが抜けきらないですよね。自分をごみくずのように扱った社会に敵愾心を持っていますが、ニコが文化祭の出し物の案を言いかけていたのを再度聞くように促しますし、つれないことを言いながらソラがハグするのを多少嫌がるだけでなんだかんだ許容していますし、ホワイトがリボン巻くのも待ってあげていますし、良い人だよね、リカ。毛布をかけられたことを、ただそれだけのことを幸福に感じて覚えていて、人を拒否しているように見せかけて、本当は人の優しさ、暖かさ、美しさを彼は一番よくわかっているのかもしれません。

周りに毛を逆立てていると言えば、クイーンも自分は周りとは別格、とプライドを誇示していたい人。現実にいたら絶対苦手なタイプですが、彼女の金切り声が場面転換というか空気の切り替え合図になることもあって、シーンの整理役ですし、スパイスという感じですね。でも、パーティで一緒に踊る時のあどけない楽しそうな顔はそんな顔も出来るんだなと微笑ましかったですね。
プリンスに誰のことも好きにならないくせにと言って、それを否定されないことになんだか少しだけ傷ついているように見えるような気がして。父親にも異常な執着を見せていますが、本当は愛に臆病な子なだけなんじゃないかと。地味に腕をぴんと張って歩く、ザ、勝気なお嬢様風の動きが好きです。

リーダーはまんまリーダーというか、みんなが騒いでごちゃごちゃになった時にちゃんとまとめてくれる。そういう意味ではプリンスと同じ役割ですが、彼の場合は騒がしいのはいけるけれど、空気が重くなるシーンだと情にもろくて空気に流されて何も言えなくなるので、そこはプリンスと役割分担しているイメージです。試験最初の方の体を動かそう(うろ覚え)の言い方が好きです。皆でラジオ体操始めてかわいいなーあとは、ご飯前の筋トレを始めたりとか。
彼はAルートでは首をつるのですが、それはちょっと唐突というか取って付けた感じがしなくもないです。

1番はさっきも書いたように意図的に距離を置いている。声に特徴がありますよね。舞台役者さんというより声優っぽい声の出し方だなーと思ったら、声優業もされているそうで。地声なのか作っているのかちょっと気になりますね。最初のゲネプロよりもどんどんエマを殺すところが感情的になっているような……気のせい?目的のためには手段を選ばない風だったのが、どんどん泣きそうになりながら殺しているような。少なくともただの殺人鬼ではない、苦しまずに殺してやろうとする慈悲。利口で、利口だからゆえに無意味に抗わない、諦めて、変えられない運命だとただ1つ生きて船を沈めて終わらせるという目的のために人を殺していく。そういう意味ではソラはどっちつかずだけれど、可能性のある選択肢を彷徨って、最善を模索しているような気がしますね。正反対の2人。
1番は孤独な人だ。試験のこと、この星のことスカーブのこと知っていることはたくさんあるけれど、知っていても教えないと言う。そりゃあ、実際に死ぬところを見なければ、いや、見てもなお、自分たちが人間ではないということを信じてくれるだろうか。きっと信じて貰えないから言わない。
最後にソラのCTH値が急上昇した時の何も考えるなは他者の身を案じる優しさを感じる。本当は優しい子だったんじゃないか、弱い子だったんじゃないか、それがわかっているから、1人になろうとした。地球をこの星にまかれた種から守りたいようだけれど、なぜそこまで地球を大切に思うのか。母親から何か聞いているのかな。

1番の母親は学園長と先生と同じく地球から来た人なんですよね。
学園長はセリフよりもセリフ前の溜めの時間にいろんな思いが凝縮されているような、そんな中身の詰まった沈黙の時間を持っている。でも、だから、ある意味言葉足らず、本当にソラたちを愛していたのかもわからない。でも、1番に撃たれそうになった時、庇うソラをどかして弾が当たらないようにしていた。ソラが撃たれないように。本当に彼はソラたちを愛していたのか。ファーゼストの人間のコピーは愛したら、スカーブでわかるけれど、人間は愛しているかがわかりづらいというのは何とも皮肉な。
ソラに銃をつきつけられても笑っていて、最後にソラに何を言っていたんだろう。
地球に、そこに住む人たち、自分を捨てた人たちに復讐したいという思いは確かだと思いますが、ソラにはそれだけでなかったように思いますが、今やわからないことだらけ。

先生は実はゲネプロからそこまで恐くないのでは……という感覚があって(そう感じるはあまり良くはない気がしますが、ソラ達は本気で怯えていましたし)でも、彼が本当は子どもたちを死なせないように愛情を殺していたと知ってからはそれがにじみ出ていたのかな?とも思わないでも無いです。
学園長と進み方は違っても先生もその他大勢のために少数派を犠牲にしたくない、そうはなりたくないって思ってきっと子供たちを育て始めたはず。だけど、結局、そのなりたくない者と同じになってしまった悲しみ。本を読んで地球のことを話す声音は優しくて、これが本当の先生だった。表情も慟哭よりもこうのときの静かな悲しみの方が彼にしっくりくる。
先生の声も1番と同じでちょっと作った感じが強かったですよね、ゲネプロ。私が慣れたのか役者さん自身に馴染んだのか、2回目以降はそこまで違和感ではありませんでしたが。

フラテッロはの谷口さんはゆーりんプロの方ですよね。最近、流久里さんが脚本担当した忘却学園プルガトリウムに出ていた。最初の出だしのアイを繰り返すところが好き(息を吸うところがわかりやすいのは、機械としてどうなんだろうと思いつつ)あそこでオトウトと言ってますよね。「弟」?
一発芸がドクターの時のフレックルに好きというところが可愛かったな。好き……わかるのかな?何に近くなったらという質問で答える言語を持たないと言っていたのに(一発芸のところはアドリブ?っぽいからまた別かな)視覚的に彼を作るのがどうしても実際はハリボテ作るからちょっと見栄え悪いですよね(苦笑)1番が滑稽に見えるのがちょっと残念ですね。あのピコピコ音の曲の中で動き回るのはコミカルで楽しいのですが。

全体的なところを言えば、同じくらいの年齢の同じ場所(学園)にいる同じ服装(制服)の男女がわちゃわちゃ入り乱れる最初は、初見だと何がなんだかわからないのが少し残念。平坦な同じところから出発して、セリフと誰かとの関係を積み上げて良き、「個」が自分の中で出来上がっていく感覚(ピークはパーティ)は好きですが、最初がどうしてものっぺりした印象を受けてしまう。どちらをとるか。それともそれを狙っているの?個として認識する疑似体験を見てる側にもさせているの?呼び名をつけて自己紹介みたいなことをするの遅かったし……うーん……
何度も観に行く理由にはなりますね。2回目以降は個々の詳細を観るという楽しみがありました。

CTH値が少なくとも多くてもダメで、それを愛と呼び変えると、愛が多くても少なすぎてもダメ……愛が多くても死ぬし、少なすぎても……他者を害することが出来る人間が出来上がる。そういうことかと。
好きって気持ちは消えない。舞台を観る前はもっと夢を追いかけるような、そんなニュアンスのセリフなのかと思えば、全然違って。好きって気持ちは消えない。ユリのその言葉が、全員生き残るところを観ていない私はそれが正しいのかわからない。

人間は感情の生き物と以前言われた事を思い出す。自分はそうでありたくない、少なくともそう演じていたい、それが社会的な人間で、成熟した大人というものだ、そう思っていたい私を嘲笑うような言葉で、でも、人間は確かに理性的でありたいと望む感情の生き物そういうものだ。でも、ファーゼスト人は私がなりたくないものに、そうなりたくてもなれば死んでしまう。選択肢として与えられていない。
選択肢。
選択肢なんて無い方が楽だ、正解だけ見せて欲しい。でも、正解の人生、正解の運命、それを求めるのは何だか違和感で、自分の弱さが透けて見える。
物語なんだから正解を求めて当然だと言う自分に、でも、そんな風に見たくないんだと言う自分もいる。

最初の主題歌を聴いた時にまだ何も始まってはいないのに泣きそうになった。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
最終日を観ての追記。
2回ともAルートでした。

1回目に注目したのはプリンス。演じた新井さんのツイートで、プリンスは知っていることと知らないことがあるという発言が気になって。感想メモを見返しても意外にプリンスへの記述が少なかったなと思いましたし。
発言の意味はCTH値限界試験の言葉が出た時には既に明確で、明らかに様子が変わっていた。表情だって違うし、隅っこに行ってずっとピアスを触っている。彼はその後もどこか動揺していると思われる時にはいつもピアスを触っていたけれど、あれは何か大切なものなんだろうか。彼に限らず物を拠り所にする人は少なくないけれど。
で、数値を見せろと言った1番、彼がCTH値を知っていることを悟った後にナイトに彼を見ていろと言うような動作をしている。自分の両目を指さしてそのまま1番を示す動作。たぶん表情がわからない自分の代わりに彼のちょっとした変化も見逃さないようにしていろということなんだと思いますが。
彼はCTH値を知っている。その意味まで知っているか、自分たちが人間でないことを知っているかまではわからないけれど。
あと、なんだかんだ彼はクイーンを守っているよね。彼女の暴走を止めるのも、その彼女に迫ろうとする人を押しとどめようともする。それは争いを好まない、ように見えて、全部クイーンを守っているんじゃないんだろうかと……。

守ると言えば、意外にリカはホワイトを気にかけてましたよね。気にかけるという意味ではホワイトもリカに話しかけに行くことが多かったですが、エマが発症した時にうつるから離れろと言われて彼はホワイトの手を引いた。既に大切になっていたんでしょうね。

あと気になったのは最終日のフレックルの盛り上がりは他の回以上だなと。最終日の迫真さはソラと先生とフレックルという感じがする。
先生の愛してはいけないと学園長に言われた時の呆然とした感じが最初は何だかからっぽなようにも見えましたが、最終日のあの表情は絶望と希望との葛藤で打ち消された無だった。

カイの死ぬシーン、ソラに殺されるシーン。最終日1回目は生きろ、2回目はありがとうと言っているように聞こえた。どちらが正しいんだろう……と思ったら、台本にはセリフがなかった。その時の思いで言っていたんだろか、どちらかは聞き間違いだったのだろうか。でも、どちらもカイなら言いそうな気がする。あそこでカイは生きていて、そして、死んだ。

最後、見ていたのはソラでした。ゲネプロの時、彼は感情の生き物で、何を思って動いているのかがわからなかった。全員が生きるか、彼が死ぬか、彼を理解できるのはどちらかだと思っていました。今も、彼を理解できたかは不確かだけれど、彼は情が深くて、だから、より恐怖する子どものような気がする。何か進むために選ぶのではなくて、嫌なものを、恐れるものを遠ざけるために動く。
あの地獄のような孤児院を遠ざけるために今の明るい場所を維持しようとする。
あの先生を殺した時の事、ユリを殺された時のことを遠ざけるために、1番に激高する。
ただただ恐怖を払いのけようとする。
だから、最後に学園長を撃つ。その直前まで彼の手を取ろうとしていたのに、1番に撃たせまいとしていたのに、どうせ死ぬんだと諦めていたのに。矛盾だらけな行動も、目的があるんじゃなくて、ただ否定したいだけならなんとなくわかる。私もそういう人間だから。選びたいものはないけれど、選びたくないものだけが無数にある。それだけ。
でも、彼は情が深い人だ。だから、人とも関わってきた。彼と1番だけが「人間」を知っている。愛を知る人間を。
本当は先生のことも裏切られた分だけ憎んだんじゃないのか。愛しただけ、裏切られた反動が強かったんじゃないのか。
拠り所だったカイが死んで、その手をとった学園長を殺して、そうまでして生きて、彼は何をするんだろう。地獄だとわかっていて、何で行くんだろう。
できることなら、彼には恐怖する道を否定しながら進むのではなく、彼の望む道を選択して欲しいと思う。否定して否定して、行きついた場所と選んで行きついた場所はイコールじゃない。加えて願えるなら、大切なものを守るための選択が出来るようになってほしいなあ。

この気持ちは自分への望みを投影しているのかもしれない。

自分の個人的な感情が多分に含まれているけれど、やっと……という思いがする。純粋に物語の世界を愛するのにどれだけかかったんだろう。

何度も観て、それぞれを理解しようと見つめて、彼らは確かに私の目の前で生きていた。ベタな感想だとは思うけれど。
ほとんど同じセリフを辿って、ほとんど同じシナリオを辿って、でも、どれも同じじゃなかった。観る度に気づく事があった。演劇ってこういうものなんだなと、初めて知った。
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幸橋

Author:幸橋
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ボイスドラマ・ドラマCD作品の感想メイン(時々舞台など)

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※作品に抱いた違和感を考察する事が多いので、結果的に批判的な感想が多くなる傾向があります

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